審美歯科治療とは美しさを手に入れるだけではなく、
自分に自信を持つきっかけとなる治療の一つでもあります。
審美歯科治療とは、従来の虫歯や歯周病の治療など通常の歯科で行っている治療に「美」の視点をプラスした歯科治療です。
歯を白く綺麗にしたり、歯並びを綺麗にしたりするなど、健康的で美しい口元を作ることを目的としています。
当院には審美歯科治療に精通したドクターがおりますので、患者様のご希望や理想のイメージを率直にお伝えいただければ幸いです。
~院長コラム①~
身体に安全なノンメタル治療(メタルフリー治療)をお勧めしています!
ノンメタル治療とは、金属を使わないで治療するということです。
これまでは金属を使って治すケースが多くありましたが、近年、コンポジットレジンや接着技術の向上、セラミックの物性の改善などにより金属を使わずに詰めたり、かぶせたりすることが可能となりました。当院でも審美歯科治療としてダイレクトボンディング、オールセラミッククラウン、ジルコニアインレー、ノンクラスプデンチャーなどノンメタル治療を積極的に取り入れています。
【知っておきたい!金属を使うことの危険性】
■金属アレルギーを引き起こします
ゴールドの含有量が多い金属は唾液に溶け出しにくいため、比較的安全性が高いのですが、歯科治療で使う金属の中には金の含有量が少ないものもあります。
これらの金属が唾液、口腔細菌、タンパク質と結合し抗原性(アレルギー性)を持つと粘膜が炎症を起こす原因になります。
■金属の腐食
酸化還元反応により金属がイオン化し金属表面から脱落して起こります。唾液の存在は金属の腐食を加速させますので、口の中は金属にとって不利な環境と言えます。
■歯肉の着色
金属の削りかすが歯肉に取り込まれメタルタトゥー(※)を引き起こします。
※メタルタトゥーとは、クラウンやブリッジなどの補綴(ほてつ)物やメタルコアなどの金属が錆びて溶け出して歯肉に沈着し、歯茎が黒く変色してしまうもので、ブラックラインの1種です。
タトゥーという名の通り、多くの場合歯肉の奥深くまで金属イオンが浸透しているため簡単に取れないことが多く、外科的にメスなどで切り取る手術が必要になります。
当院がおすすめする審美歯科治療をいくつかご紹介致します。
審美CR(硬質レジン)を直接詰める
歯に直接詰める方法ですので、その日で完結できます。健康保険内で治療できるプラスチックもありますが、保険適用外の材料(硬質レジン)の方が丈夫で非常に美しい仕上がりとなって、長持ちもします。
◎メリット
- ・非常に美しく自然な仕上がりになる
- ・経年的な摩耗や変色が少ない
- ・二次虫歯になりにくい
- ・金属アレルギーの心配がない
◎デメリット
- ・大きな虫歯には使用できない
- ・保険外(自費)治療となる
(審美CRと保険CRの違い)
審美CR充填 | 保険内CR充填 | |
---|---|---|
美しさ | 綺麗 | 普通 |
色 | 自然な明るさや白さ | 不自然で目立つ場合がある |
強度 | 硬い | 軟らかい |
耐摩耗性 | すり減りにくい | すり減る |
変色 | しにくい | する |
二次虫歯に | なりにくい | なりやすい |
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、多種類のプラスチックを直接お口の中で盛りつけていき、天然歯のような自然な色や形を再現する治療法です。ダイレクトボンディング治療は、セラミックによる被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)に比べて、歯を削る量を抑えることができます。
◎メリット
- ・歯を削る量が少なく、歯にやさしい
- ・自然な歯を再現できる
- ・短期間で治療できる
- ・ほかの自費治療に比べ、安価にできる
- ・変色しにくい
- ・部分的な補修が可能
◎デメリット
- ・適応症に限界がある
- ・保険外(自費)治療となる
費用例)
ダイレクトボンディング(歯牙の一部分)
20,000円(税別)
ダイレクトボンディングベニア(歯牙の表面・全面)
30,000円(税別)
ダイレクトボンディングブリッジ(支台歯ベニア+ポンティック)
30,000円(税別)×本数
※最小単位が3ピースとなります
■ダイレクトボンディングブリッジについて
歯を抜いた所や昔に歯を抜いてそのままにしている所の隙間部分にレジンを流しこみ、少しずつ形を修正しながら両隣りの歯に接着させ固定することで歯の隙間をなくす治療です。歯が無い部分に自然な形で作り上げることが可能です。
術前
術後
費用例)
ダイレクトボンディング(3歯ブリッジの場合)
90,000円(税別)〜
※セラミック3歯ブリッジの場合270,000円(税別)〜
※前歯の場合にはやり方が変わります
※部位によって対応が変わるのでご質問ください
ウォーキングブリーチ
虫歯や外傷のために神経が死んでしまった歯は、時間とともに暗褐色に変色してきます。
これは、歯の血液循環がなくなるためで、象牙質に多く含まれているコラーゲンが時間の経過とともに変色して濃くなってくることが原因です。前歯が1本だけ黒くなっていて白くしたい・・・、このような神経が死んでしまったことが原因で変色した歯は、神経が生きている歯の変色とは異なり、歯の内部が濃い色に変化しているため、通常のホワイトニングでは効果がありません。そのような場合に、ウォーキングブリーチ法が有効な手段となります。
<象牙質と変色>
象牙質のなかにはコラーゲンが多く含まれ、その体積は象牙質の約4分の1を占めます。
神経が死ぬと血液循環がなくなるため、コラーゲンは古くなり、時間が経つうちに変色して、象牙質の色が濃くなります。
その色がエナメル質に透けて見えて変色歯となります。
術前
術後
ウォーキングブリーチとは、歯の裏側の詰め物を取り、そこに歯を白くする薬剤を入れて歯の内部から白くしていく方法です。
個人差はありますが、1週間ごとに3回から4回ほど薬剤を交換することで他の歯と同程度の白さに回復することが可能です。
その後、再度、詰めもので蓋をします。
通常、歯髄を除去するときは歯の裏側から穴を開けて治療を行い、根の中に根充剤を詰めてから蓋をします。
ウォーキングブリーチは、その蓋を取り除いて治療しますので、新たに歯を削ることはありません。歯の変色により歯ぐきが黒くなっている場合も、ウォーキングブリーチで歯を明るくすることにより歯ぐきの色調も改善できます。
※メタルコアなどの金属が原因の場合は効果がありません
オールセラミッククラウン
セラミック100%の非金属の歯科修復材です。抜群の自然感・透明感を持つ素材で、周囲の歯の色調と同化した仕上がりのクラウンができます。仕上がりの美しさの評価が高く、世界中で最も使用されています。
また、金属アレルギーや長期的な歯の変色もありません。
◎メリット
- ・仕上がりが一番美しい
- ・1歯から多数歯(ブリッジ)まで対応できる
- ・自然歯に近い透明感と色調を再現できる
- ・長期的な歯の変色や歯肉の変色がない
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
- ・金属アレルギーの心配がない
◎デメリット
- ・歯を削る量が若干多くなる
メタルボンドクラウン
金属フレームにより丈夫で長持ち、ブリッジにもお勧めです!
金属フレームにセラミックスを焼き付けたクラウンです。丈夫で耐久性に優れ、長期間きれいな白い歯を保てるだけでなく、ブリッジにも安心して利用できます。
金属アレルギー対策として、ゴールド含有のバイオメタルフレームを使用することもできます。
◎メリット
- ・前歯から奥歯まであらゆる状態に対応できる
- ・1歯から多数歯(ブリッジ)まで対応できる
- ・強度と耐久性に優れ、割れにくい
- ・長期的な歯の変色がほとんどない
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
◎デメリット
- ・色調がオールセラミックよりやや劣る
- ・内側が金属のため光を通さず、自然な透明感がない
- ・前歯の場合、歯の裏側が金属になる
- ・歯肉の変色が起こることがある
- ・金属アレルギーの心配がある
ハイブリッドセラミックスクラウン
自然歯に近い弾性を持つ噛み心地の良いかぶせ物
セラミックとレジンを混合した歯科修復材です。
セラミックスの硬さとレジンの軟らかさ併せ持ち、その弾性から
自然歯のような噛み心地が実感できます。
高額になりがちな審美歯科治療の中でも比較的安価ですがレジンの欠点も持っています。
◎メリット
- ・審美歯科治療クラウンの中では費用が安め
- ・1歯から多数歯(ブリッジ)まで対応できる
- ・保険診療のクラウンよりも仕上がりがきれい
- ・自然な噛み心地を再現できる
- ・金属アレルギーの心配がない
◎デメリット
- ・長期的な歯のすり減りがある
- ・長期的な歯の変色がある
ゴールドクラウン
目立たない奥歯にお勧め“やわらかい貴金属クラウン”
金合金や白金加金などの科学的に安定した貴金属を歯科修復材としたクラウンです。
しなやか(軟らかい)な金属で歯との相性は抜群です。
金属色にはなりますが、歯科修復材として高く評価されており、奥歯(臼歯)など目立たないところにお勧めです。
◎メリット
- ・軟らかいため、噛み合う歯にやさしい
- ・1歯から多数歯(ブリッジ)まで対応できる
- ・歯との密着性が高く、接合面の虫歯になりにくい
- ・金属アレルギーになりにくい
- ・長期的な歯の変色がほとんどない
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
◎デメリット
- ・目立つ部分で使用しにくい
ジルコニアインレー
硬く割れにくく、変色や劣化も起こさない白い詰め物
一般的なジルコニアはダイヤモンドの代わりとして使われるほど、硬く、透明感のあるものです。
歯科用のジルコニアは同じような成分で白く、硬く、柔軟性のある材料に改良されたものです。
今までのセラミックでは強度不足だったので、金属が使われていましたが、ジルコニアで代用ができるようになりました。
◎メリット
- ・セラミックより硬く、割れにくい
- ・長期的な歯の変色や歯肉の変色がない
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
- ・金属アレルギーの心配がない
- ・歯を削る量が少なくて済む
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
◎デメリット
- ・セラミックより透明感がない
- ・歯の色を合わせるのが難しい
- ・硬いため、噛み合う歯に負担がかかる
ゴールドインレー
目立たない奥歯にお勧め“やわらかい貴金属インレー”
金合金や白金加金などの科学的に安定した貴金属を歯科修復材としたインレーです。
しなやか(軟らかい)な金属で歯との相性は抜群です。
詰めた部分の接合面の密着性の評価が高く、二次的な虫歯を起こしにくいインレーです。
奥歯(臼歯)など目立たない部分の治療にお勧めです。
◎メリット
- ・軟らかいため、噛み合う歯にやさしい
- ・歯との密着性が高く、接合面の虫歯になりにくい
- ・金属アレルギーになりにくい
- ・長期的な歯の変色がほとんどない
- ・汚れや雑菌が付着しにくく衛生的
◎デメリット
- ・目立つ部分で使用しにくい
お気軽にご相談ください
審美歯科治療と言っても、たくさんの種類があります。
自分のお口の中は普段、話し相手や誰かに常に見られる部分なのに、自分では見えません。
顔の一部だけれども自分では見えないのでは、どの被せ物にするか詰め物にするか決めづらいと思います。
そういった時には、模型や写真などで詳しくご説明致しますので、スタッフにお気軽にご相談下さい。